会長声明

東日本大震災から11年を経過して

 2011年3月11日の東日本大震災から11年が経過しました。司法書士会では、定期的に県内各所で無料相談会を実施し、県民の皆様からのご相談をお受けしておりますが、最近は震災に直結したご相談はほとんど寄せられなくなってきました。震災の影響がなくなったというわけではなく、その後の生活の積み重ねによって段々と震災の影響であるいうことが見えにくくなっているだけかもしれません。また震災によって受けた心の傷は何年経ってもなくなるものではありません。私達は司法書士として引き続き県民の皆様に寄り添いながら真摯に業務に取り組み、県民の皆様からのご相談にお応えしてまいります。
 一方で、今後は事前復興への取組みも重要となってきます。これまでの復興事業の妨げとなってきた相続登記未了土地問題は、今後の相続登記義務化の流れにより解消が進むことと思われますが、そのためには私達司法書士がより一層相続登記推進に力を入れていかなければなりません。私達司法書士は相続登記の専門家として、この11年間に経験してきた教訓を生かし、相続登記の推進を始めとする事前復興に尽力していく所存です。

令和4年3月11日

宮城県司法書士会
会長 森田 みさ